フィラデルフィア
優れた映画では脇役のクルマも輝いて見えます。「ボルボ・オン・ザ・スクリーン」はそんな「映画の中のボルボ」をご紹介。第13回は、ある裁判を舞台にエイズや同性愛への偏見を描いた1993年の映画「フィラデルフィア」です。
フィラデルフィア
1993/アメリカ映画
原題:Philadelphia
監督:ジョナサン・デミ (「羊たちの沈黙」1990年)
撮影:タク・フジモト (「羊たちの沈黙」1990年、「シックス・センス」1999年)
出演:トム・ハンクス(「スプラッシュ」1984年、「フォレスト・ガンプ」1994年、「キャスト・アウェイ」2000年)/
デンゼル・ワシントン(「遠い夜明け」1987年、「マルコムX」1992年、「タイタンズを忘れない」2000年)/
アントニオ・バンデラス(「デスペラード」1995年、「マスク・オブ・ゾロ」1998年)
Length:2h.5min.
ストーリー
1990年代初め、フィラデルフィアの名門法律事務所に勤める弁護士アンドリュー・ベケット(トム・ハンクス)は、突然事務所を解雇される。彼は以前、公害訴訟で争った相手側の弁護士ジョー・ミラー(デンゼル・ワシントン)を訪れ、エイズを理由に自分を解雇した会社を告訴したいと訴える。ミラーは手を握った程度でもエイズに感染するという思い込みやゲイへの嫌悪感から、その依頼を即座に断るのだが・・・・・・。
解説
フィラデルフィアの中心街。中央は映画にも何度か登場するフィラデルフィア市庁舎ペンシルベニアの州都フィラデルフィアは、ニューヨークやワシントンDCのほぼ中間にある大都市。アメリカ合衆国の最初の首都でもあるなど、建国以来の歴史を誇ります。また別名“The City of Brotherly Love”と言われるように、Philadelphiaとはギリシア語で「兄弟愛の街」を意味します。
そのフィラデルフィアを舞台に、当時大きな社会問題となっていたエイズ、そして同性愛への偏見を扱ったのがこの映画です。監督は「羊たちの沈黙」(1990年)のジョナサン・デミ。ハンディカメラを多用したドキュメンタリー風の演出や映像を挟み込み、フィラデルフィアの風景や登場人物を丁寧に描いています。
ゲイでエイズ患者の弁護士という難しい役を演じたのは「スプラッシュ」(1984年)、「ビッグ」(1988年)、「めぐり逢えたら」(1993年)などでコメディ俳優というイメージが強かったトム・ハンクス。反対にゲイ嫌いで子煩悩、野心的な黒人弁護士役をデンゼル・ワシントンが軽快に演じています。いずれも俳優としてのキャリアを損ないかねないリスキーな役柄でしたが、トム・ハンクスはこの作品でアカデミー主演男優賞(翌年の「フォレスト・ガンプ」で再受賞)とゴールデングローブ賞を受賞。またオープニング主題歌を提供したブルース・スプリングスティーンがアカデミー歌曲賞を受賞しています。
うっかりするとエイズや同性愛への偏見を描いた法廷ドラマとして見てしまいますが、この作品の本当のテーマはそれらを乗り越える家族愛や友愛。そこに「フィラデルフィア」というタイトルの意味が重なっています。
登場するのはボルボ 240ワゴン
物語の中盤、両親の結婚40周年を祝うためにペンシルベニアの実家に戻ったベケットが自分の生家を紹介するシーン。彼の後方に見えるのがボルボの240ワゴンです。
当時、240シリーズはアメリカ東海岸では非常にポピュラーだった車種。家の正面に駐められた240ワゴンが、家族の絆を何よりも大切にするベケット家のイメージとぴったり合っています。
登場するタイミング:開始から約43分経過時点(約5秒間)
ボルボ 240シリーズとは? ~ボルボ・カーズ岡崎 神谷の思い出~
1983年式 ボルボ 240 GLE セダン「ボルボ240は最終モデルを1993年まで新車で販売していました。ボルボの代名詞といわれるほど240のイメージが強かったせいか、最終モデルの人気はすごかったです。在庫車両がなくなってからも問い合わせが多く、中古車価格も上がったほどでした。
240は長く乗れば乗るほど良さがわかってくるため、手放す方が少なく、本当に長く乗っていただきました。代替が少なく、新車を買っていただく場合は増車になることが多かったことを思い出します。
販売終了から16年も経ちますと、弊社のお客様でもオーナーは数名ほど。以前のオーナー様とお会いする時は、よく240の話が出てきます。『今ではこのように頑丈そうでドアの閉まり方がどっしりしたクルマはないね、懐かしいね』とよく言われます。
現在では『以前父が乗っていたことが懐かしく、良いのがあれば購入したい』という方の問い合わせや、ファッション性があるのかオシャレな方が見に来られます。いまだに人気があるのだと痛感させられます。
当時は『240は、乗れば乗るほど良さが出てくる漢方薬のようなクルマですよ。はじめは苦いかもしれませんが、後からゆっくり効いてきます』と言って販売したものです。今でもたまに乗る機会がありますが、そのたびに安心感や安全性の高さを感じさせてくれます」
VOLVO 240 ワゴン (1974~93年)
●直列4気筒SOHC・2316cc(115ps、18.9kgm) ●全長4785mm×全幅1715mm×全高1500mm●駆動方式:FR
※写真は1993年式 240GL最終モデル、諸元は1992年式 240ワゴンGLE日本仕様、
text by Kei Niwa, DAYS
produced by CREATE


ボルボ・カーズ千種(名古屋市千種区)・岡崎(愛知県岡崎市)・知多刈谷(愛知県知多市・刈谷市)は株式会社クリエイトが運営するボルボ正規ディーラーです。